冬場でも食中毒を警戒
食中毒を引き起こす原因は、主に、細菌・ウイルス・寄生虫の3種類がある。ノロウイルスによる胃腸炎は、そもそも冬の流行で知られるが、細菌による食中毒も秋から冬にかけて発生が一定数ある。細菌で起こる食中毒はカンピロバクターのほか、セレウス菌、ウェルシュ菌、腸管出血性大腸菌(O157)によるものなどがある。食中毒防止の3原則の一つ「やっつける」は十分に加熱することを指す。ところが、カンピロバクターは加熱を徹底すれば死滅するが、セレウス菌やウェルシュ菌は、加熱処理で死滅させたり、毒性を低下させたりすることが難しい。耐熱性のウエルシュ菌は、100度で数時間加熱しても残存し、空気がなくても生きられるため、粘度が高いカレーやシチューが原因食品となりやすい。